未成年者の相続人がいる場合の遺産分割

相続人の中に未成年者がいる場合、民法により未成年者本人は遺産分割協議に参加することは出来ません。他の法律行為であれば、親権者か未成年後見人である法定代理人の同意により行いますが、相続手続きにおいては利益相反（下記で説明）となるため特別代理人が遺産分割協議を行います。

• 未成年者が成人してから遺産分割協議をする
• 未成年者の特別代理人を選任して遺産分割協議をする

通常、未成年者が法律行為を行う際は基本的に両親が法定代理人となりますが、親と未成年者の子が相続人となった遺産分割協議においては、未成年者である子供の権利を守るため、両親が未成年者の代理人として遺産分割協議を行う事は出来ません。

子供も親も相続人ですので財産を争う関係となります。子供が遺産協議に参加できないのをいいことに、親（代理人）の都合の良いように子供の相続分が減らされてしまう可能性があります。これでは未成年者である子供の権利が損なわれてしまいます。このことを利益相反といいます。

このような事態を避ける為、家庭裁判所へ未成年者の特別代理人選任の申立てを行い、選任された特別代理人が遺産分割協議に参加して協議を進めます。